蟻の社会科学

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中小零細企業とDX

 日本の企業数の約99%を占め、労働人口の約2/3が働いているとされる「中小企業」。昨今DXの重要性が叫ばれていますが、中小企業におけるデジタル活用の実態を下記にて考えたいと思います。一部不快に感じる表現が含まれているかもしれませんが、あくまで情報処理の実態の説明を目的としていますのでご理解ください。ここで中小企業を批判したいわけではないことを、誤解がないよう強調しておきます。様々な面でハンディキャップを背負いながら努力をしている中小企業を批判するのは筋違いです。

・紙にハンコを押して回覧する。

・電卓を叩いてエクセルに入力する。

・転記を行う際、コピー&ペーストや手入力を長時間繰り返す。

マトリョーシカのようにフォルダを何個もクリックして必要なファイルを探す。

メーラーでメールは振り分けられておらず、「受信トレイ」だけで数十通のメールを処理する。

・ツールを使わずに「記憶」だけでタスク管理を行っている。(せいぜいホワイトボードや卓上カレンダーに書き込むぐらい)

・知識が形式知(外化→標準化)になっていないので、システムやマニュアルは充実しておらず「個人的な記憶と経験」で業務を行っていて、属人化している。(そして、その属人性に高いプライドを持っているのでやり方をなかなか変えようとしない。)

・マニュアルがなく、データベースなども充実していないので「個人的な記憶と経験と勘」をベースに「口頭、口伝」で、「断片的に順不同」で、「自分で考えろ⇔なぜ聞かないんだ」「一回しか言わないからな」「この間言ったよな」など言いながら人材育成や業務の引継ぎを行っている。

・etc・・・

 もちろん全ての中小企業がこうだというわけではありませんし、大企業なら上記なようなことを絶対にしていないかと言えばそんなことはありません。IT化の進捗は地方、業界、業態、企業、部署、人によっても濃淡はあると思いますが、上記の内容は中小企業の情報処理の実態をある程度表しているのではないかと思います。
 ここで考えたいのは、このような現状を炙り出すことなく、非現実的な「DX」を推し進めようとする社会の傾向性です。上記の現実問題に対して「DX」「AI」「IOT」が ”ソリューション" となるでしょうか?重要なのは「ソリューション」ではなく、まずは「問題」です!問題を炙り出すことなく、非現実的で高度で拙速な"ソリューション"を追い求める風潮に疑問を感じます。

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