
- 作者: 羽生章洋
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2016/11/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 作者: 山本政樹
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2015/07/24
- メディア: 単行本
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このブログは認知科学の一分野であるロジカルシンキングが主要なテーマの一つとなっています。このテーマに関連する記事を何回か書いていますが、基本的には抽象的で概念的な説明を心掛けています。具体事例を用いて説明すると、途端にロジカルシンキングとは何かという本質がよくわからなくなる可能性があるからです。書店に山積みされている自己啓発本のように、具体例を大量に羅列することで、枝葉末節に囚われて、結局何を言いたいのかわからなくなくなることが無いように心掛けています。
とは言え、ロジカルシンキングを頭の中や机の上だけで鍛えてもしょうが無いと思います。学者や研究者でない限り、あくまで実生活の中で、特に仕事上でその磨いた能力を使わないと本末転倒です。
今回の二冊は、理論的なロジカルシンキングを、仕事で応用としてどのように実践するか、「理論→応用」の橋渡しを考えるために適した本ではないかと思います。(この二冊も相当抽象的かもしれませんが。)
「はじめよう!プロセス設計」はシステム開発の一分野として、システム開発の前段階のプロセス設計の説明本です。「業務」というもののプロセスを噛み砕いて、「業務」をどう考えるべきかをイラストを多用してとてもわかりやすく説明しています。
「ビジネスプロセスの教科書」はコンサルタントの著者が、業界、企業、部署、など、およそ「業務」に関わりのある全ての事象を網羅的に俯瞰して、その中から必要なプロセスを順序立てて構成する方法論を説明しています。正にビジネスプロセスの教科書と呼べる本かと思います。
両書とも、実際の業務で全体像を抽象的に俯瞰するための、具体的な方法論が書かれています。(抽象的に具体的というよくわからない表現ではありますが。)このブログでは普段は抽象的な理論を主に取り扱っていますが、全体と部分を何度も往復し様々な視点から物事を見る重要さを、本書に書かれているビジネスでの具体例を通して改めて認識することが出来ました。