「事実が変われば、私は考えを変えます。それが何か問題でも?(笑)」
20世紀の知の巨人、ケインズの言葉です。このシンプルで、軽やかで、シニカルな言葉の裏にとてつもない重みを感じます。人は事実を確認する前に、思い込みによる自分の考えを絶対視したり、または自分の考えの核が無い場合は、状況に応じて無意識に自分の考えをコロコロ変えてしまいます。
「事実の確認」という科学的で、最も基礎的な作業の重要さを認識させられます。ただし、ニーチェが「事実など存在しない。あるのは解釈だけだ。」という言葉を残したように、事実と解釈は紙一重だということも認識して、確証バイアスの罠にも気をつけなければいけないと思います。