1、「人間が減ったから人間を輸入すればよい」という考え方そのものに対する反対。
2、そもそも日本に外国から人が来てくれるのだろうか?
3、移民政策は少子高齢化対策にはなり得ない。
4、移民先進国の欧州では「多文化主義」はうまくいっていると言えるのだろうか?
その1についての考察
移民推進政策の根底にあると俺が感じるのが「少子高齢化によって経済が停滞、縮小しているな・・・。そうだ!人間を輸入すれば全てが解決する!人間が減ったんだから人間を輸入すれば解決する問題じゃないか!そうすればまた経済は成長する(・∀・)!しかし人間の輸入という言葉はあまりにも直接的過ぎるので、グローバリゼーションやコスモポリタニズムという言葉を前面に押し出していこう!」という考え方です。何か禍々しいものを感じるのは俺だけではないのではないだろうか。グローバリゼーションもコスモポリタニズムも別に否定するわけではありません。人類が必然的に(良いか悪いかは別として)辿り着くのそこだと思います。ただ経済成長を目指すための隠れ蓑としてグローバリゼーションやコスモポリタニズムを全面に押し出し、移民政策を推進することが何か大きな違和感を感じます。
その2についての考察
俺は日本が大好きです。日本は素晴らしい国だと思いますが世界中から移民が集まってくれるかと言えば「?」と思います。移民先進国のドイツではトルコ系移民を長年受け入れ続けていましたが、近年ではトルコ系の移民が減少しているようです。(データは割愛!)それはドイツの魅力がなくなったとうより「トルコが経済成長してドイツに行く魅力が薄れた。」ということのようです。
現在の新興国は経済成長という果実を貪りながらも同時に少子高齢化という、日本が過去に辿ってきた道を歩みつつあります。新興国は経済が成長していますが、将来的には日本同様に少子高齢化により生産人口の減少が見えています。これからの時代は全ての国が人間を必要としている時代です。そんな時代の中で一体どこから移民を集めるというのだろうか?移民推進政策の根底に「移民政策を推進すれば、無尽蔵に移民を日本に集めることが出来る。」という、何か大きな勘違いとも言える考え方があるのかもしれません。その考え方に疑問を持ちます。
その3についての考察
「移民を入れることによって少子高齢化を改善できる。」という考え方自体に大きな疑問を持っています。再びドイツを例に出しますが、あれほど移民を受け入れてきたドイツは少子高齢化は止まらず、人口減少も確実な状況です。移民によって出来た国のアメリカでさえ、人口は増加していますが高齢化は止めることが出来ません。高齢化は別に悪いことではないと思いますし、むしろ素晴らしいことかもしれません。しかし移民推進によって少子高齢化を止めようという考え方は何かアサッテの方向を向いたトンチンカンな考え方なのではないだろうかと思います。
その4についての考察
最後に現実的な話になりますがヨーロッパの例を考えた場合「多文化主義」は現実問題それほどうまくいっていないような気がします。人類が最後に辿り着く場所はコスモポリタニズムなのかもしれませんが、その理想を実現するほどの時代には達していないのではないのだろうかと思います。移民先進国のヨーロッパでさえ「多文化主義」をうまく消化できていない現状、移民後進国の日本で「コスモポリタニズム」を実現できるかどうかは疑問です。
まとめ
「移民を受け入れによるバラ色の経済成長を夢見る前に、まず足元を見ようぜ?」移民を受け入れれば全てが解決するわけではない。夢を見る前に現実を考えることこそが重要なのではないかと、俺は思います。