「紙の上で知った知識なんて現実社会じゃ何の役にも立たねーよ!やっぱり、経験よ経験。場数よ場数!」「経済学?哲学?それおいしいの?なんかの役に立つの?」と、昔は俺も思っていました。そして今でもそう思っています。
紙の上で知った知識なんて現実社会ではそれほど役に立たないことのほうが多いかもしれない。経済学を学んでも自分の給料が上がるわけでもない。哲学を学んでも女の子にもてるわけでもない(むしろ変な人として嫌われるであろうw)とは言え、自分で経験できることなんて限界がある。官僚がフリーターの経験を出来るわけでも無いし、逆にフリーターが官僚の経験を出来るわけもない。どんなに自分が経験を積んだと思っても一人の人間が経験できることはやっぱり限界があり、井の中の蛙でしかない。全ての人に当てはまることだが、人間が経験できることには限界がある。本を読むことが自分の経験の限界を超える方法だと思う。
だから本を読む。本を読んで学ぶ。学んで考える。哲学する。真理が存在しないことは確実だが、学んで考えてようやくソクラテスが言う「無知の知」という概念を少しだけ理解できるようになる。「自分の経験」こそが「私」を作る土台ではあるが、その小さな箱庭から一歩でも外へ出る方法。それは現実社会で楽しく生きるためや、幸福に生きるためには何の役にも立たないかもしれないけど「本を読む。」以外に存在しないのかもしれない。でも一番大切なのは現実であり経験なんだな。