経済学は現代社会において「聖書」や「コーラン」や「法華経」のような社会の絶対的なバイブルとはなり得ないと思います。とは言えアダムスミスの時代から蓄積された経済学の有効性も否定できるものではありません。最低限、経済学のエッセンスだけでも知っておかなければ経済と社会を考えることは不可能でしょう。
世界で最も有名と思われるマンキューの教科書の入門編である本書の中で示される経済の十大原理。
1.人々はトレードオフに直面している
2.あるものの費用は、それを得るために放棄したものの価値である。
3.合理的な人々は限界的な部分で考える。
4.人々は様々なインセンティブ(誘引)に反応する。
5.交易(取引)はすべての人々をより豊かにする。
6.通常、市場は経済活動を組織する良策である。
7.政府は市場のもたらす成果を改善できることもある。
8.一国の生活水準は、財・サービスの生産能力に依存している。
9.政府が紙幣を印刷しすぎると、物価が上昇する。
10.社会は、インフレ率と失業率の短期的なトレードオフに直面している。
経済にも「需要と供給」のような単純で普遍的な原理は存在していると考えています。本書は経済における単純で普遍的な原理を考えるために最適な教科書と思います。

- 作者: N.グレゴリーマンキュー,N.Gregory Mankiw,足立英之,柳川隆,石川城太,小川英治,地主敏樹,中馬宏之
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2008/03
- メディア: 単行本
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