社会科学の限界と経済学
経済学を含む社会科学は帰納法がメインとなると思います。
「現実社会の個々の現象の研究の集約(A)→論理モデルを構築する(B)」
「論理的モデルを元に政策を実行する(B')→現実社会の運営(A')」
「A→B」は比較的簡単ですが、「B'→A'」がなかなかうまくいかないので新しい論理モデル(C)が生まれるという繰り返しです。
しかし現実には功利主義的な「経済成長=経済学」という名の(B)を最優先にして、理論ありきでで(A)も(C)も完全に無視して社会が運営されているような気がします。そして「成長こそが全ての解」などと言う評論家や経済成長を最優先に考える政治家が社会の中で強い影響力を持っていることに非常に強い疑問と違和感を持っています。特に数字を書き換えるだけで全てが解決するという幻想を社会に振りまく人間ってどうなんだろう?
功利主義の「経済学」という理論を最優先に社会を運営することによって金融工学が発達し、リーマンショックを引き起こしたと思います。経済を最優先とする思考によって福島第一原発の事故を引き起こし現実社会を滅茶苦茶にしたと思ってます。経済のダイナミズムだけを考えることに俺は非常に疑問を持っています。