蟻の社会科学

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論理的思考が身につかない理由

 本記事は以前の記事を土台としており、本記事の詳細についてはその記事を参考にしていただきたいのですが、論理的思考が身につかない原因というものを軽く考えてみたので書いてみようと思います。
 世の中には「論理的思考を鍛える方法」が書かれた本はたくさんありますが、それらを読んでもどうも論理的に考えられるようになった気がしない、ということがあるかと思います。どのようにして論理的思考を鍛えるかより、なぜ「論理的思考を鍛える方法」について書かれた本を読んでも論理的思考が身につかないのか、という逆のアプローチで考えたほうがよくわかるのではないかと思い、その理由を下記にて三点記述します。

①私たちの無意識下にある「考えようとしない力強い本能」についての明示的な記述があまりない。
 私たちは基本的には、半無意識下で発生するヒューリスティックという、言わば、早合点、思い付きによって意思決定を行っています。頑張って考えようとしても、無意識下にある「考えようとしない力強い本能」に足を引っ張られて、論理的に考えることが出来ないことがよくあります。その点について「論理的思考を鍛える方法」について書かれた本では、明示的に書かれていないことが多いので、そのことを強く意識することが出来ません。論理的思考がなかなか身につかない原因の一つと思います。

②アウトプットの重要性があまり強調されていない。
 論理的思考についてのテクニカルな部分ばかりが強調されていて、最も重要なアウトプットについて強調されていない。何かテーマを決めてひたすら大量にアウトプットする以外に論理的思考を鍛える方法はないと思いますが、その点についてあまり重要性が強調されていないのではないかと思います。赤羽雄二さんの「0秒思考」「マンガでわかるマッキンゼーロジカルシンキング」ではアウトプットの重要性がこれでもかと強調されていますが、その他の本ではテクニカルなことが中心で、あまりアウトプットの重要性は明示されていないように思います。
 アウトプット力が足りておらず、考える以前に考えるために必要な「要素」のアウトプット自体が出来ない場合が多い、という点の認識は重要だと思います。

③論理的思考の具体的な記述が多い。
 ②とかぶる部分もありますが、「こういう場合はこう考えろ。」というような具体的な記述が多く、抽象的な本質が結局よくわからなくなってしまうことが多いような気がします。例えるなら、数学の難しい方程式の答えだけ書いてあるような。

 

 論理的思考の本質は下記の三点にまとめられるかと思います。

・知識のインプット
ヒューリスティックやバイアスのメタ認知と、考えようとする意志力(批判的思考)
・「要素」「関係」「構造」(帰納、演繹)を意識したアウトプットの徹底的な積み重ね
 
 この三点を基礎的土台とすることで論理的思考の骨組みがスッキリするかと思います。

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