蟻の社会科学

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消費税増税とブラックマーケット、アングラ経済

★消費税率20%も・徐々に引き上げを…OECD
経済協力開発機構OECD)は21日、日本経済について分析・提言する「対日経済審査報告書」を発表した。
 「財政状況は極めて厳しい」と強調したうえで、財政健全化のため、「消費税率は20%相当まで引き上げることが求められるかも知れない」と指摘した。消費税を中心とした税制改革を早期に行う必要があるとの認識を示した内容だ。
 都内で記者会見したアンヘル・グリアOECD事務総長は「日本は消費税率が低く、引き上げのチャンスがある。一朝一夕にやる必要はなく、徐々に行うことが重要だ」と述べた。
 報告書は「公的債務残高は国内総生産(GDP)比で200%といった未知の領域にまで急速に増加している」と、日本の財政悪化に強い懸念を示した。政府は昨年6月、国と地方の基礎的財政収支プライマリーバランス)を2020年度までに黒字化する目標を掲げているが、「目標達成には税収の増加が必要だ」として、消費税率の引き上げを強く求めた。
 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110421-00000806-yom-bus_all

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 「消費税は全員が払うので公平だ」という意見に関して、逆進性についてよく議論されています。しかし消費税は逆進性もさることながら、世代間負担格差も大きな問題だと思っています。消費性向が低くさほどお金も使わなくても済む高齢者より、様々な面でたくさんのお金を長期間に渡って使い続けなければいけない現役世代のほうが税負担は大きいでしょう。消費税は「逆進性」「世代間負担格差」など全く公平ではないのではないだろうか。
 増税議論は常に活発ですが、震災の影響でますます活発になってきてるようです。2011年2月7日の記事でも書きましたが、遅かれ早かれいつかは増税するでしょう。増税については諦めているし覚悟もしています。それより増税した後の日本社会のビジョンが全く見えてこないのですが。増税をしてプライマリーバランスを仮に黒字化したとして(それすら無理でしょうが)、帳簿の辻褄を合わせたとしてその後どうなるというのか?その後日本経済が右肩上がりになるはずも無く、ただ問題を先送りして現実逃避しているだけではないのでしょうか?増税すれば経済が縮小しますし、その上、社会保障費の自然増で増税効果は2年で終わると野口由紀雄氏は指摘しています。もはや「数字の問題はどうでもいいので日本社会の今後の具体的なビジョンを示して欲しい」と政府に期待をしても

この超少子高齢化の人口動態が生み出す具体的な日本社会のビジョンなど想像も出来ないし、想像もしたくないのでしょうか。ただひたすら「構造改革!外需!国際競争!介護で内需拡大増税で経済成長?!」などの題目を連呼して無理矢理明るい未来を期待しているのでしょうか。
 消費税増税後、確実なことは個人消費のブラックマーケットの成長だと思います。(ブラックマーケットといっても麻薬や銃器の市場ではありません!)物々交換的取引や現金取引のような捕捉されにくい市場がどんどん活性化していくでしょう。日本の歴史、世界の歴史を振り返っても高い税に苦しめられた国民が逃げ出したという事実は数多く例があります。
 ブラックマーケットの活性化など政府や企業にとっては大問題でしょうが個人、家計にとっては止むを得ないことだと思います。ブラックマーケットの活性化は短期的には社会にとって問題になるかもしれませんが、長期的な大きな視点で考えた場合、日本社会にいい影響を与えてくれるのではないかと個人的には考えています。