蟻の社会科学

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子供手当で明るい家族計画?

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 少子化対策としての民主党子供手当について考察してみます。
 民主党が「政策の一丁目の一番地」と定義した子供手当少子化に真っ向から立ち向かう政策は、あの民主党にしては真っ当な理念を持った政策です。理念だけは素晴らしいと言わざるを得ない。しかし、金をばら撒くことが少子化対策にどれだけの効果があるのでしょうか?
 少子化の原因の一つとして「若者が貧しくて、子供を育てる金銭的な余裕が無く、将来に対する経済的な希望がない。故に子供手当を支給すれば出生率は上がる。」という意見があり、その考えを原理として子供手当が正当化される背景があります。確かに少子化に拍車を掛けている一つの大きな原因として若者の経済的な困窮があります。しかし、少子化の根本的な原因は若者の経済的な困窮なのだろうか?
 経済的要因と出生率に因果関係があるならば、戦後の日本は経済的に右肩上がりだったのだから、出生率も右肩上がりだったはず。しかし、現実は戦後の右肩上がりの経済の中で右肩下がりの出生率です。所得が一番高い東京が一番出生率が高いはずです。しかし、現実には出生率が一番低いのが東京であり都市部です。逆に収入の低い地方のほうが比較的出生率が高いのは事実です(下記の図を参照)。さらに言えば、所得の高い先進国で少子化傾向が強く、所得が低い後進国出生率が高い。それを考えると経済的要因と出生率には根源的な関連性がないと言えるのではないでしょうか。即ち、子供手当だけで出生率の大幅な増加を求めるのは難しいと考えざるを得ないのでしょうか。
 若者の経済的困窮が出生率の低下に拍車を掛けているのは完全な事実ではありますが、根本的な原因ではありません。少子化の根本的な原因を明らかにして、そこにメスを入れていかないと少子化問題は解決しないと思います。
 個人的には民主党を好きではありませんが、子供手当を政策の一丁目の一番地と定義するその理念は評価に値すると思います。